【目立たないけど重要】2列目の守備力

日本代表やクラブでのメンバー構成でなぜこの人選って思う時ありませんか？
2列目だから攻撃力があれば良いというわけではなく、守備力もとても大事なんです！
この記事では2列目の選手の守備力がなぜ大事でそれが上手い日本人選手は誰かの解説をしていきます。

海外に出た日本人選手が使われない理由で一番多いのが「守備力」

最近は減りましたが一昔前2010年の前半から中盤にかけては、Jリーグから海外挑戦した選手の一年目は大体守備が下手で先発から使ってもらえず、負けている時の攻撃要員になりがちになる理由でした。
宇佐美はこれができず先発確保できませんでしたし、
宮市も始めはボルトン・フェイエノールトでみっちり仕込まれていました（柿谷もこれが１つの原因で挑戦失敗でした）。
一方で守備もできた乾・香川・岡崎・本田などは海外でも先発を確保して、代表でも一時代を築きました。
また攻撃と同じように守備で貢献できた原口の存在が守備の重要性をよく表す好例だと思います。
攻撃ができるのは当たり前でそこに守備を加えるのがどれくらい大事かが上記のメンバーでわかると思います。

求められる2列目の守備とは？

２列目の守備で求められるのは、
ボールを取ることではなく
ボールを誘導することです。

下記の図ではボールを持ったCBには3本のパスコースがあります↓

右CBにボールが渡った時にトップ下の選手は縦を切りながら、外に追い出すプレスが必要です
この「ボランチのコースを切りながら」が誘導する守備の動きです。
単純に真っ直ぐCBに向かうとボランチのコースが空いたままになるので、プレスの前に首を振ってボランチの位置をしっかりと確認するのが必須です。
↓

結果相手SBはパスコースを消された状況でボールを受けます。
トップ下はさらに微調整して、ボランチのコースを消しつつCBを監視します。
この場合はGKへのバックパスが唯一の安全なパスコースになります↓

これにより、GKに下がった瞬間にFWがプレスのギアを上げられ、DFも連動してラインを上げることができます。

つまり2列目の守備で大事なのは
動いて相手のパスコースを制限し、
　　　　↓
パスの動きを誘導して、
　　　　↓
チームのボールの狩場に誘い込む

という作業で
全体を読む高いサッカーIQが必要になります。

現代表で守備が上手い2列目の選手はダレ？

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上記の誘導する力は久保が一番高いです。
あとは堂安も上手。
伊東や鎌田はボールをガツっと取る力がありますが、この誘導することは久保に及ばないです。

久保以外では香川が本当に上手でした。
乾もエイバルに行ってから飛躍的に上手くなって頭が良い選手になったのが印象的です。

それ以外では前田が原口タイプで質ではなく量で貢献するタイプです。
ただ量で貢献するタイプは久保のような調整してくれるタイプがいないと無駄走りになるので、
代表においては久保がいると守備のバランスは安定しやすいです。

ただ上手いが上の大問題があって、
日本代表のプレッシングは秩序だってできているかというとできていないので、
久保が出るとバランス取りだけで一杯一杯になってしまっているのが現状で、
代表で久保が輝けない大きな原因になってしまっています。

２列目が前からは秩序だってプレスできない
　　　　↓
自陣深くまでリトリート
　　　　↓
奪ってロングカウンター
　　　　↓
独力で行ける伊東が輝く

になりやすい傾向になっています。
リトリートすると跳ね返し競り合う強度が求められるので、久保・堂安が割を食います。

まとめ

第二次森保JAPANではポゼッションを取り入れる方向なのが3月のシリーズ（記事はこちら）
で分かりました。

W杯ではカウンター主体だったので、一度下がってからプレスをしていました。
この場合だと一度定位置にセットしてからプレスに行けるので、やりやすさがあります。
それでも守備が不安だったので、久保が先発ででて前半は落ち着かせていました。

ポゼッションだと失った後の即時奪回が必須になるので、今まで以上に2列目の素早い判断でのプレス開始の重要度が増します。

そういった意味で2列目の人選において守備力の重要度が上がったという見方もできます。
その部分も注目して見ていってもらえるとサッカーの理解度が上がると思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました〜
良ければ他の記事もどうぞ〜〜