7節 札幌1vs0ガンバ 札幌のペースに付き合ってしまったガンバ

開幕から未勝利で内容も非常に悪い札幌。
宇佐美のCF起用が定着して、近年見られなかった安定性を手に入れたガンバ大阪。

札幌ホームでの開催と是が非でも勝利が欲しい札幌と、最下位に苦しむ相手にしっかりと勝ち切って上位進出を目論みたいガンバの試合をざっくりと振り返ります！

殴り合いに行けなくなった今季の札幌

●札幌のスタメン
CFに大森が起用されて、駒井と小林のシャドー
●ガンバのスタメン
宇佐美が外れてジェバリがCFに、食野が今季初先発

昨シーズンのコンサドーレ札幌は、
とにかく前へ前へ攻撃も守備もアプローチして相手に乱打戦を強要すること、アグレッシブなサッカーで残留を勝ち取った。

序盤にあっさりと失点してそのまま大差で負けることも散見したが、
殴り合いでの経験値の高さでタレント力の差を埋めて勝ち点をもぎ取るスタイルがありました。

（結果、totoで予想が全くできないという弊害も個人的にありましたが。。。。）

ただ、今シーズンは前から前からができなくなってしまっています。

大きい小柏の穴

昨シーズンも小柏がいない時期に、小林をコンバートしてなんとか乗り切ったように
前線でタメを作りながらサイドへの飛び出しもできた小柏の流出の傷がとても大きいです。

シーズン序盤は出戻りの鈴木武蔵がそのポジションを埋めていますが、
ポストに全然なれず、さらにスペースへの飛び出しはやろうともしていないと、とても大きなブレーキになってしまっています。

以前、札幌にいたときはシャドーが本職だったように、身長はあるけどヘディングは強くないタイプなのでCFは厳しそうです・・・

今節は代わりに大森選手が入りましたが、頑張って前線で体を張ることはできていましたが、それが精一杯で味方への展開や起点にはなれませんでした。

結果、攻撃はサイドが大部分になり、ボールの運びが外回りになる結果、やりたい前へ押し進めるサッカーの圧力を感じられないサッカーになってしまっています。

札幌のペースに付き合ってしまったガンバ

ガンバ目線で見るとペース取りが難しかった試合。

前述のように、
札幌は前へ前へ突き進んでハイペースなサッカーをしたい。
けど、前で収まらないのでできない現状。

ガンバはそれを1つ1つ受け止めて、守備面ではそれほど怖さを感じないまま0-0で試合は進んでいきます。

ガンバはジェバリに簡単なロングでも繋がるし一応形になるが、得点機まではいかない。
0-0の均衡を崩すためには後ろから前に出て行ってペースを早める必要があるのだが、それは札幌がやりたくてもできていない展開にすることなので、どうしようというジレンマを感じる試合展開でした。

そうこうしているうちに60分すぎから両チーム共に選手交代をして、流れが徐々に変わってきました。

札幌が段々とスペースに流れ込めるようになってくる

札幌は駒井が前線に入ってスペースに流れ込めるようになり、流れを引き寄せられる中、
ガンバは前線に宇佐美を入れて後方から手数をかけて作り込み始めました。

結果として、この戦略がより札幌の攻撃に対して受けに回る傾向を強めてしまいました。

札幌が出てきてくれるので、崩さなくてもスペースはできていたので、この時間にジェバリを簡単に使って2列目の選手が空いたスペースを使う方が噛み合わせが良かったので、そこでの齟齬を感じる試合展開でした。

結果、札幌が苦境を乗り越える1-0の勝利を挙げ試合は終了しました。

まとめ

札幌は前からの攻撃にシフトできた中でようやく勝てたことはとても大きな収穫です。

一方、ガンバは前半の内容からは負けたことが信じられないような試合の流れだったので、
非常に勿体無い敗戦のように感じます。

主導権を握らないといけない時に決断ができずにずるずるしてしまうのが、今後の克服するべき条件だと感じます。