3節 町田vs鹿島 シンプルでありながら緻密な町田サッカー

J1初挑戦ながら、したたかにそしてシンプルに縦を使った戦術とロングスローで強さを示している町田。
ポポヴィッチ体制に入り初戦を勝利で飾り（記事はこちら）、2節も終了間際の同点弾で無敗を続ける鹿島。

両チーム1勝1分けの無敗同士で迎えたこの一戦をざっくりと振り返ります！

やらないことがはっきりしている分細かい町田

●町田のスタメン
オセフンと藤尾の2トップと売り出し中の平川も先発

●鹿島のスタメン
濃野が開幕から続けてスタメン、CBに19才津久井が抜擢された。

いやぁ改めてしっかりと町田の試合を見れましたが、
強いですね！
現状のリーグ内では一番強いのでは無いでしょうか？

やっているサッカーは、
ロングボールをベースにスペースに走り込む縦に速さと、強度のプレスを両立したサッカー

繋がないシンプルなサッカー
と端的に言われますが、

確かにシンプルだけど単純な構造のサッカーでは無いです。

攻撃時は
CFへのロングボールに合わせた裏抜けは徹底している
裏抜けする選手はタイミングをずらして二の矢三の矢を準備

守備時は
鹿島の後方4枚での組み立てに4枚でハメに行くプレス
前へ前へ押し出して相手に後ろを向かせる

と、シンプルなサッカーというと消極的で静的なサッカーをイメージしますが、全然そんなことないしハイテンポのサッカーでの積極性は見る人を魅了していました。

そんな町田の良さが全面に出た試合の前半は1-0で町田リードで終了しました。

藤井が入ってようやくリズムを得たが続かず

後半開始からサイドで勝負できる藤井が入り良くなった鹿島。

サイドに張る藤井に勝負をさせてシンプルに勝負させることで、リズムを得ていくスタイルは去年の序盤と同じでした。
ただ、その後時間経過とともに失速してしまったところまで同じでした。

藤井が入ってシンプルに使う勝負どころができたのと、
裏抜けの意識が強まったのが理由ですが、失速しまう理由は↓

鈴木優磨が組み立てに加わるために下がらなくてはいけなくなったこと

藤井がいる左サイドの外側にボールを繋ぐために、万能性の高い鈴木の繋ぎが必須になってしまいました。

鹿島の調子のバロメーター＝鈴木の位置

鹿島の調子の良さを知りたければ、
鈴木の位置どりの高さに注目してください。

なんでもできる鈴木に全てを求めて組み立てまでさせると、最終局面で手数が足りなくなる傾向があります。

一番輝くのは2トップで9.5番的に振る舞わせること

これができると鹿島は強いですが、
開幕から鈴木が前線で待っていても良いボールが供給されることは少ないです。


一方、町田は
2トップと平河という前線のキーマンへのボールの供給のメカニズムが出来上がっています。

ロングをベースに飛ばしての供給+周りのサポート
相手が来なければ後ろで持つ
のメリハリもできています。

もう一度言いますが強いです。

まとめ

町田は、
流石に個人のタレントでは見劣りすることもありますが、
前線の2トップのバックアップでデュークもいるし、人材は揃っているので6月くらいまでは好調を維持すると思います。

鹿島は、
変わらず微妙です。
元々のサイドを活かしたシンプルなサッカーの部分も薄れて、工夫の少ないオーソドックスなチームになってしまっています。

町田は次戦アウェイの札幌戦です。
鹿島は不調のフロンターレ戦です。