5大リーグ以外の欧州リーグの歴史・特徴・立ち位置をざっくりと説明

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こちらの記事で欧州5大リーグについて書いたので、そのシリーズで欧州の5大リーグ以外の国のリーグの歴史と特徴・立ち位置をざっくりとまとめます。
私がサッカーを見始めたのが1998年ごろからなので、そこら辺からの歴史になります。
扱うリーグとしては
●ポルトガル プリメイラリーグ
●オランダ エールディビジ
●スコッティッシュプレミアリーグ
●ベルギーリーグ
●ロシアリーグ
●トルコリーグ
●スイス/ギリシャ/東欧などその他のリーグ
になります。

目次

ポルトガル プリメイラリーグ 超商売上手なリーグ

ポルト・ベンフィカ・スポルティングリスボン(現代表の守田が所属)の3クラブを中心として回るリーグ。
ブラジルが同じポルトガル語圏なのでブラジルの有望株がヨーロッパの最初の地に選ぶことも多く、日本含め多くの国の選手がヨーロッパのサッカーと文化に慣れるために最初に選ぶ「5大リーグへのステップアップリーグ」の位置を確立しているリーグ。

そのような立ち位置に加え上記3チームはしっかりとヨーロッパのカップ戦でも結果を残していて、同じような立ち位置のベルギーやオランダと比べプレイレベルが高いことによって差別化ができている。
例えばベルギーのトップクラブからそのまま5大リーグのビッグクラブへ直接移籍という事例はほぼないが、ポルトなどで活躍した選手はほとんど直接ビッグクラブへ直接移籍しているし、その成功例もクリスティアーノ・ロナウドやBフェルナンデスなどたくさんある。
中間クラブを通さない分当然、クラブの売却益は大きくなる上、ここ数シーズンのコロナ後の移籍金の高騰する中でもしっかりと高額で選手を売却しており、安く買って高く売るにおいて右に出る者はいないリーグとなっている。(特にベンフィカが交渉上手)
今シーズンのサウジアラビアリーグの札束の往復ビンタによりもっと移籍金は高騰しそうなので、このままポルトガルのクラブがその恩恵を受けるようだとフランスを抜いて、現在6番手のポルトガルが5大リーグに食い込むこともありえる。

日本人にとっては2000年代はパラグアイなどでもプレイした廣山選手くらいしかプレイしていなかったのだが、ポルティモネンセで中島翔哉がブレイクしたのをきっかけに日本人プレーヤーの移籍も増え始め今では、ベルギーに次ぐ日本人が多くいるリーグとなっている。

オランダ もう1つの欧州への窓口

アヤックス・PSV・フェイエノールトの3チームが牽引するリーグ。
アヤックスは90年代の黄金期でチャンピオンズリーグでも優勝したりと本当に強かったので、自分の少し上の世代(40-50代)の方にアヤックスファンが多い(有名サッカー実況者の倉敷さんはアヤックスファン)。
日本人選手のヨーロッパ移籍の足掛かりとして長く日本の成長を促してくれたリーグで、小野伸二や本田圭佑など多くの日本人が活躍して羽ばたいていった。中でも小野伸二の活躍はセンセーショナルで、先駆け的な存在の小野が残した功績により、オランダでの日本人評価は一変したことを考えると小野の選手としての素晴らしさ再認識できる。
当時のチームメイトで後にマンUでエースストライカーを務めるファン・ペルシーや代表の10番を担ったスナイデルが「今までのチームメイトのなかで一番うまいのは小野」というほど圧倒的だった。

現代表でも吉田・堂安・菅原などオランダからステップアップした選手(菅原はまだ在籍中)も多く、これからも日本人にはお馴染みのリーグになるはず。

戦術としては、代表と同じ4-3-3を使いサイドアタッカーの突破力を活かした攻撃的なクラブが多い。
必然的に守備者も高い1vs1の守備能力を求められるので、個人能力を求められるリーグと言える。組織で守るJリーグと個人で守る欧州リーグの特徴の違いを分かりやすく体感できるリーグなので、そういった意味でも日本人に向いているリーグと言える。

スコットランド セルティックが日本人にお馴染みのクラブ

セルティックとレンジャースの2クラブが全てのリーグ。
前述の2つのリーグも一部のチームが君臨しているが、それでも何年かに一度はブラガやAZといったそれ以外のクラブが優勝できないにしても上位に入ったりするのだが、このリーグの1位と2位はこの2つで固定されている。

2000年後半に中村俊輔が在籍した頃はチャンピオンズリーグでマンUを倒しACミランと死闘を繰り広げるなど欧州の舞台でもちゃんとした競争力を持っていたが、2チームしか優勝候補はいないのに片割れのレンジャースが12-13シーズンに経営破産して4部まで降格してしまったことによって、シーズンはじまる前からセルティックの優勝が決まってしまっている状況になってしまった。(実際レンジャースが1部に復帰する20-21までずっと優勝)
その結果、ズルズルとセルティックの競技力も落ちて欧州での存在感も減ってきてしまったが、近年はヨーロッパリーグでレンジャースが準優勝したり、古橋をはじめ多くの日本人が移籍して日本での注目度が上がってくるなど再浮上の兆しを感じるようになってきた。

ベルギー 日本人がいっぱいいるリーグ

2000年代は日韓大会で活躍した鈴木隆之が数シーズンプレイしたくらいのマイナーなリーグだった。
そこまで絶対的なクラブがいないので、欧州カップでの存在感が薄いのも原因かと思う。
そんなリーグだがDMMグループがシントトロイデンを買収し、多くの日本人を抱えるようになった頃から多くの日本人選手がベルギーリーグに在籍するようになった。
ベルギーリーグを経由して、鎌田大地・遠藤航・三笘・伊東純也など多くの選手が 5大リーグに移籍して結果を残しているので、ベルギークラブにとって日本人若手選手は安く買えて高く売れる可能性が高い人気銘柄化している。

レベルも低すぎず高すぎずでクラブ格差もJリーグのようにそれほどなく、住みやすい住環境で安全と日本人にとってプレイしやすい環境が揃っているリーグなので、しばらく日本人がたくさんいるリーグの地位の座をキープしそうな気がする。

ロシアリーグ 1癖も2癖もあるリーグ

戦争のせいで現状は全く情報が入ってこないリーグ。
CSKAモスクワとゼニトが強くて有名。本田圭佑が所属したりその後も橋本拳人や斎藤が移籍したりとちょくちょく日本人が移籍するリーグ。
国土が広い上気候が寒すぎるので、ヨーロッパのカップ戦のロシアホームではめっぽう強い(ホームではブラジルでも圧倒することがあるボリビアみたい)。
クラブにとってもグループリーグなどで同組になるとモスクワやサンクトペテルブルグならまだしも、たまにアンジマハチカラ(ロシアの中の独立行政地区)みたいな「どこそこ?」みたいな場所でのアウェイ戦が組み込まれて、遠征の大変さからその前後で成績が落ちたりするあるあるが存在する。
その度にロシアをヨーロッパに組み込むのはやっぱり無理あるよなって私は思う。(だからと言ってアジアに来られるのは嫌だが・・・)

ロシア人選手はあまり自国内から外に出ない傾向にあり、ベスト8まで勝ち進んだ2018年のロシアW杯でも国外クラブ所属選手は2人しかいなかった。

個人的にロシアリーグはレベルは低くないが一度所属すると移籍が難しいイメージがあり、好きな選手がロシアリーグに移籍すると少し残念な気持ちになってしまう・・・

トルコ サッカー熱が実はとても高い国

ガラタサライ・フェネルバフチェ・ベジクタシュあたりが強いリーグ。
トップオブトップまでは行かないがビッグクラブで実績を残したベテラン選手がよく移籍するリーグ。
現在は元チェルシーのマタが所属し以前はエジルやアデバヨールそして長友も在籍していた。

サッカーの熱さは半端なくダービーなどでは負傷者が出るくらいに盛り上がる。
ただその理由には民族紛争や宗教紛争などが複雑に絡み合ったものからくるサッカーによる代理戦争の側面もあるので、単純にポジティブに扱えない。

歴史的背景からドイツで生まれたトルコ人も多くドイツでサッカーの教育を受けて成長しA代表はルーツのトルコを選択(トルコ人だがドイツ代表選択のパターンもある)という選手も多い。
2018年のW杯前にはドイツ・トルコでのいざこざがありドイツ代表内でトルコルーツの選手とそれ以外で不仲になりドイツが空中分解したり、戦争の背景から対岸にあるギリシャとは死ぬほど仲が悪くここでもサッカーが代理戦争化したりと、トルコが欧州の玄関口だった長い歴史からの戦争や紛争の絡みがサッカーを通して見えてくるので、この国のサッカーを知れば知るほどサッカーではなく歴史に詳しくなっていくリーグである。

ポルトガルで失速してしまった中島翔哉が再起をかけて22-23年にトルコリーグに移籍してまた日本人にも馴染みが出るかと思ったが、交代出場して15秒で足裏タックルして一発退場したくらいしかインパクトが残せず退団してしまった・・・

スイス/ギリシャ/東欧などその他のリーグ

それぞれの国のリーグでビッククラブがある。
(バーゼル・オリンピアコス・レッドスター・ハイドゥクスクリプト・ザルツブルグなどなどなど)

2000年代はここらへんの東欧側のリーグの王者はチャンピオンズリーグでも強く幾つかのチームは決勝トーナメントまで勝ち進んだりしたのだが、少しづつ減ってきている印象がある。

南野がザルツブルグからリバプールにステップアップしたり、グラスホッパーの川辺がプレミアに行ったりとここから5大リーグに行く経路もしっかりあるので、今でも一定数の日本人がこれらのリーグに行くことがある。
ただ、日本での放送はほぼないので、自分もほとんど見たことがない。

下位のクラブにはJリーグでクビになって海外挑戦した結果所属している選手も多く、そういった選手のインタビューを読んでいるとJ2のクラブよりも劣悪な環境でプレイしている内容が書いてあるので、実際のレベルはどんなものなのかを知りたいとたまに思う。

まとめ

以上欧州5大リーグ以外をまとめてみました〜〜
こういったリーグの試合を見ていると世界は広くていろんな国でサッカーをやってるんだなって改めて思ってしまいます。

次回は欧州以外の国のリーグについてざっくりまとめます!
最後まで読んでくださってありがとうございました〜〜〜

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