23 年間査定 鹿島編 鹿島らしさの残像を追ったシーズン

岩政体制でのタイトル獲得を至上命題として始まった今シーズン。
最終順位は5位。

私個人としては、まぁ満足できる結果ではないかと思うのだが、岩政監督の解任やサポーターの反応を見ると、不満があるよう・・・

そういった部分や選手起用に関してもチグハグさが少しあった鹿島の今シーズンをザクっと振り返ります。

とてもオーソドックスな戦術志向

強かった時の残像を追う鹿島の戦術は良くも悪くもオーソドックスでタレントに依存している傾向が高い。

古き良きブラジル型4-4-2をベースにサイドMFのドリブルでの崩しから中央の2トップのコンビネーションで仕留める。
サイドでの崩しに加えて、後方からのシンプルな放り込みに2トップで収め、前の4人+ボランチの攻め上がりで攻撃に厚みを出す。

根底にある鹿島の強い気持ち＋高いタレント力で勝ちきれていた黄金期

シーズン序盤は藤井が崩しで活躍したり、鈴木の総合力の高さで相手を上回る試合も多かったですが、
上記のシンプルな戦術では優勝できないのが現在のJのレベルと鹿島のタレント力の現状だと思います。

意外に少なかった岩政監督の引き出し

解説者時代に岩政監督の解説を良く聞きながらサッカーを見ていた私としては、
話ぶりもわかりやすいし、落ち着いているし、戦術の理解も深いので、相当な戦術家の監督になると勝手に思っていました。。。

ただ、4-4-2のサイド突破を止められてからの解決法は、
右MFにボランチタイプの樋口を置いて、佐野・ピトゥカの3人でポジションチェンジをしながら相手を崩していく形を提示しました。

っが、ここもシーズン後半には対策を立てられて勝てなくなると、そのままズルズルと解決できないままに終わってしまいました。

鹿島らしさに囚われすぎている気がする・・・

常勝鹿島
の言葉が先行してしまっていて、鹿島の勝ち方にこだわりすぎているように感じます。。。

ただ、タレント力だけでは中の上〜上の下くらいの選手層だと思います。
そして、個人のタレント力に依存しがちな分、荒木・松村を筆頭に有効活用しきれていない人材が多いのが、鹿島の現状の問題だと思います。

4-4-2のフォーメーションやブラジル人中心の補強を含めて、鹿島らしさの再考をしながら進化をどうやってしていくのかの重要なシーズンに来年になります。

来季の監督はランコ・ポポビッチに決まりました。
戦術家が求められる中で、非常にニュートラルで現実的な思想な思考の方が新監督になりました。

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